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炭水化物が人類を滅ぼす(最終解答編)の私的ハイライト抜粋要約 [読書]

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糖質脂質の吸収代謝効果毒性等に関する記述から興味深い部分を抜き出しました。
自分の記憶を整理するメモ代わりです。

*インスリンに関するコペルニクス的新解釈

インスリンは血糖を下げるためのホルモンではない、なぜか?

血糖を下げるためのホルモンが1種類しかない、上昇させるホルモンは5種類ある。これは生理学上考えられない。

インスリンの分泌から血糖が下がるまで2時間のタイムラグがある。これは糖を毒物と認識していないから。

これらから考えられうる理由は1つしかない、自然界では血糖値が低下することがあっても、血糖が上昇することが本来あり得ない状況だからだ。

高血糖は酸化ストレスの原因になり、AGE最終糖化産物となってさまざまな糖尿病合併症を引き起こす。

高血糖はまさに諸悪の根源であり、人体にとって過剰なブドウ糖は毒物以外の何物でもない。

毒物と認識していたら肝臓に取り込み分解し無毒化するはずだ。

なぜ、自然界では血糖上昇が起こらないのか?それはヒトが農耕を始める前の世界では、そもそも糖質はごくわずかしかない物質であり、血糖を上げるほどの量がなかったからだ。

インスリンは、タンパク質合成とそれに必要なエネルギー源(脂肪)を(微々たる量の糖でも無駄にせず)蓄積するためのホルモンなのである。


*目につきにくい形で大量生産大量供給されている毒性物質:果糖

体は果糖を毒と判断する、その為小腸から吸収されると直ちに肝臓に運ばれ、速やかに分解され血液中に出ることはほとんどない。

果糖を無毒化できる器官は肝臓しかない。果糖の摂取量が多くなれば肝臓に負担がかかり、これを長期間続ければ肝障害を起こす可能性がある(アルコールと同じ)。

肝臓での果糖処理では、グリセルアルデヒドという中間産物が生成するが、これがタンパク質と反応すると極めて毒性の強いAGE(toxic AGE:TAGE)を作り、TAGEはAGE受容体に結合することで細胞内に大量の活性酸素を発生させるのだ。
つまり、果糖が少量の場合であれグリセルアルデヒドは速やかに、ピルピン酸やアセチルCOAに変化してTAGEは作られないが、処理しきれない量になると、TAGEが発生することになる。

デンプンに酵素を反応させて安価で甘味の強い物質として供給される果糖は、「果糖ブドウ糖液糖」「ブドウ糖果糖液糖」として瞬く間に膨大な食品に使われるようになった。

20世紀後半までは果糖は「果物だけに含まれる糖」だったが、いつの間にか「さまざまな飲食物に含まれる糖」になっていて、われわれは知らず知らずのうちにさまざまな食品から果糖を摂取していたのだ。

このような状況を的確に表現する言葉は1つしかない。「人体実験」だ。

果糖の大量摂取が人体に何をもたらすかを誰も確認しないままに、大量生産・大量摂取が始まってしまったからだ。

21世紀型肥満が貧困に結びついているのは、穀物と果糖ブドウ糖液糖を含む飲食物は最も安価であり、低所得者層はこれを選ぶしか選択の余地がないからだ。

この人体実験の最悪のシナリオは、果糖由来のTAGEによるさまざまな疾患(糖尿病合併症、心筋梗塞、脳梗塞、動脈硬化、骨粗鬆症、白内障、非アルコール性肝炎、アルツハイマー病など)の急増だろう。
こればかりは、予想が外れることを祈るばかりだ。


*和食は健康に良い長寿食では無い、コメを食べるために工夫された食べ方:一汁三菜

和食とは「多くの糖質を食べさせる食事」であり、食後に血糖の急上昇をきたして大量のインスリンを分泌させるという意味で、「時代遅れの不健康な食事」なのである。

さらに、農水省のいう「栄養バランス」は、「あなたは毎日何を食べていますか」という日本国内で行われたアンケート調査の結果を集計したに過ぎず、科学的根拠は皆無だ。

「動物性油脂の少ない食生活が長寿や肥満防止に役立っている」というのも時代遅れの過去の常識だ。「脂質単独摂取では肥満にならない。食物中のコレステロールと血中コレステロールは無関係」ということが、すでに証明されてしまったからだ。


*「脂肪だけ」では太らない理由、「脂肪+糖質」だと太る理由

肥満とは要するに、脂肪細胞中の中性脂肪が増え、脂肪細胞が肥大することにより起こる現象だ。脂肪細胞に中性脂肪の蓄積を促すホルモンの代表格は、ご存じインスリンであり、インスリン分泌を促す糖質が肥満の唯一の原因だ。

食物中の脂肪は小腸から吸収されるが、吸収されるかどうかは血中の遊離脂肪酸濃度によりコントロールされている。血中遊離脂肪酸の濃度が低ければ脂肪は吸収されるが、遊離脂肪酸の濃度が正常値に達すると、腸管からの脂肪吸収はストップし、腸管内に残った脂肪は便と一緒に排泄される。

ところが、ここに糖質が絡んでくると話が違ってくる。
(脂質と糖質の同時摂取)→(糖質によるインスリン分泌)→(血中の遊離脂肪酸濃度低下)→(腸管からの脂肪吸収が再開)→(インスリンの作用で脂肪細胞に中性脂肪蓄積)となるからだ。





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炭水化物が人類を滅ぼす【最終解答編】 夏井睦 光文社新書

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